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2010.01.21
さて、 卵 である。


今、これを たまご と脳内発音した人が大半であると思われるが、
中には らん と発音した者もいるかもしれない。そういう人にはどこか生物系の匂いがする。
ただし、決して自分が頑なに「卵」を「たまご」と読まないわけではなく、
単に日々の生活の中では「らん」と発音することが多い、それだけの話。
ちなみに、「玉子」は「たまご」である。

ところで「らん」の「卵」だが、これは所謂「卵子」のことを指すことが多い。と思う。
しかしながら、僕の記憶では、小学校で「卵子と精子」という言葉を習ったものの、
少なくとも高校では「卵と精子」であった。
ここで、中学校ではそのどちらだったかという不明瞭な記憶を明らかにすることに時間を浪費すると
結論を下す頃にはこっちの更新が実にどうでも良くなるので調べない。

ともかく当時、それまで確かにあった「卵子」という単語が「卵」に置換されたとき、おそらく何も明確な説明がなされなかった。
そして、そのようなことを質問するよりも、卵原細胞だとか卵母細胞だとか
真新しい単語を覚えるのに僕もエネルギーを使ったのだと思う。
ちなみに、今どちらの単語もこのPCは変換してくれなかった。

さて、ここに一人の少年がいたとする。年齢は幼稚園から小学校低学年くらい。
彼は物心ついたころから生き物が好きで、野原で虫を追いかけるか、
そうでなければ生き物図鑑を眺めていれば幸せだった。とする。
そして、そのような図鑑に圧倒的な頻度で掲載される写真が、○○の産卵、である。
○○には、バッタとかカマキリとかカエルとかサケとか適当に入れれば宜しい。
このように、幼心に生物は卵から生まれることをしっかりと刻み込まれるのである。

ちなみに、これを書いた瞬間、今更ながら「卵」を「らん」と「たまご」と区別する境を認識した。
当然そうだよね。実に恥ずかしい。いや、単に普段から無意識に使い分けていたということ。

話を戻すと、産卵と同じように高頻度に見られる写真が、○○の交尾、である。
○○には、オンブバッタとか、オオカマキリとか、ベニサケがふさわし、くなくて、サケは交尾しない。
ちなみに、ヒキガエルなら抱接と書かれているかもしれない。サケはこの際どうでもよろしい。
ともかく中には、カマキリのオスがメスに頭を齧られながらも、交尾を続行する写真とか、
過激だと思わざるを得ないものも載せられている。

そして、そんな写真を眺めながら少年は思うのである。
「にんげんもこうびするのかな」
と。

そこにある例のカマキリは置いておいて、例えばモンシロチョウとか。
オスとメスがお尻をくっつけ合っている。これが交尾だと解説されている。

しかし、同時に思うのである。
「にんげんは、たまごをうまない」
とも。人間の卵は見たことが無い。ならば交尾も無いかもしれない。
実に素晴らしい理論展開と思わざるを得ない。

そしてS少年は図鑑のページをめくり、「ほにゅう類」の項で、愛くるしいハムスターに目を向けるのであるが、
そこに交尾の写真は無い。

たくさん子供を産むということが書かれているだけで、むしろこの可愛さで初心を忘れそうになるくらいである。
しかし、セキセイインコのページには卵を大事に抱くインコが載っている。インコは卵なのだ。
もはや自己解決の範疇を超えたS少年が、答えを求められる人はそう多くない。

親に向かって、
「にんげんもこうびするのかな」
と。

条件反射的に用意していた答えを返し、危機を回避したと思ったであろうその親の表情から、
S少年は確かに、そして初めて読み取ったのだった。
「おとなのせかいには、きいてはいけない何かがある」

ところで、これは佐伯少年のケースだが、やはり自分自身も図鑑において
哺乳類のそのようなこと(一応僕も大人なので配慮しておく。最近「私」を使う場面に慣れてきましたが、
いつまでも「僕」じゃダメでしょうか)に関する写真の記憶がほとんどないことに気付いた。
犬や猫すらない。

ちなみにほとんどというのは、唯一、中学校だかの理科の資料集の片隅にあった写真
「ニホンザルのマウンティング」の呪縛から未だ解放されていないということだが、
あれはそういった行動ではなく、単に雄のボスザルが自らの優位性を主張するための行動である。
と、雑念を振り払ってそう書かないと点は貰えなかったのだから仕方がない。

どうしたんだ自分。
Secret

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